本田圭佑の季節
今年も夏冬と年二回あるエア移籍の季節がやって来た。主役の名は本田圭佑。二十六歳、既婚、サッカー日本代表にしてCSKAモスクワ所属のミッドフィルダーである。ついでに芸能担当事務所はエイベックスである。あの独特のはぐれたヤクザの様なファッションセンスはその辺りから来ているのかも知れない。
ラツィオ移籍するする詐欺及びチェルシー移籍するする詐欺が収まり今冬を迎えた我等が本田氏だが、エアーマジシャンっぷりは今回も健在だ。最新のニュースではドイツのシャルケが獲得を検討しているという。サンケイスポーツによると「内田と共演か!?」だそうだ。二日前にはその同じサンケイスポーツの報道でインテルが本田と接触、「長友と夢コンビ実現へ!」とのビッグニュースが紙面を飾った。流石サンスポ、恐るべき情報網である。
他にもACミラン、リヴァプール、マンチェスター・シティといった錚々たるビッグクラブが本田獲得を検討しているそうだが、その前にサンスポが廃刊になる方が早いかも知れない。 しかし去年本田ラツィオ移籍決定を高々と報じ、ついこないだもCM撮影のためローマを訪れただけなのに本田、ラツィオと交渉か?と飛ばし記事をかましたロシアのインチキサイト記事をそのまま転載したスポニチ(スポーツニッポン)が今日も無事に発刊されているように、サンスポも、無事に明日の太陽を拝めるかも知れない。朝日も読売も、そうやって歴史を紡いで来た。ブン屋とはそう言うものだ。 とは言えど、これだけ期待させておいて、これで実際の移籍が結局契約の切れる来年、移籍の決まったクラブがクラブがヘルタ・ベルリンだとかアストン・ヴィラだとか微妙な中堅クラブったら我々はどう反応すれば良いのだろうか。いや現実問題移籍先がそのクラスならまだ全然いい。カタールのクラブとか、MLSだとか、トルコリーグのイスタンブール以外辺りの地方クラブだったら?これだって簡単に活躍できるだなんては行かないだろう。そんなに、そこまでレベルの低い世界ではない。 しかしこれまで本田にオファーがあると報道されてきたのはほんまもんのビッグクラブばかりである。例外はトットナムぐらいかしら?去年の夏なんかだとレアル・マドリー移籍報道も記憶にある。先日はマンチェスター・ユナイテッド、ポルトの記事も見た。ユベントス移籍をすっぱ抜いたのもスポニチだったか。このままだと例えアトレティコ・マドリーレベルのクラブに移籍できたとしても「なんだ、アトレティコか」なんて言われちゃいそうな状況だ。せっかくIカップの爆乳ぽちゃさんとえっち出来たのに、Lカップぐらいのホルスタイン娘とまぐわいたかったとクヨクヨしているようなものである。贅沢言うな。 誰が本田のビッグクラブ移籍情報を流して彼に恥を掻かせようとしているのか、それとも単なる意識せずの褒め殺しなのか、じっくり見極めていかねばなるまい。 要は本田圭佑は日本国内における人気はともかくとして、世界の移籍市場では、実力や年齢、スポンサー効果を考えても、ただ単に移籍金が高い、そこまで無理をして獲得したいと思わせるまでの選手ではない、と判断されているわけだ。懐かしの中田英寿タイプである。彼は今どうしているのだろうか、相手によって態度を露骨に変える人間は嫌われる。注意深く生きていくべきだろう。どうでもいいが。 ぽっちゃり風俗でも、どんなにサービスが良くてかわいい娘だったとしたも一時間料金設定が五万円だとしたら徹底的にホスラブか2ch辺りで叩かれる羽目に至るだろう。マイナーリーガーなのに総額何億円も要求する福留みたいなものだ。世の中阪神みたいな奇特なお金持ちばかりではない。 三大リーグプラスブンデスリーガを見渡しても長友や香川や乾辺りが普通に通用しているのだから本田だって可能だろうと思うのはそんなに無理のある考えではないし、ビッグクラブでもうまくポジションにはまれば十分に戦力になりそうだとは思うが、そんな事言ってる内に、間もなく、三十路の大台が見えてくるわけである。もう残された時間はそんなに無い。PSVやセルティックぐらいのクラブからオファーがあったら泣いて喜ぶくらいの心積もりでなければいずれ皆さん不幸となるだろう。本田自身もかつてパリSGはビッグクラブとは呼べないと発言したと報道された事もあるが、発言の真偽がどうあれそんな事口にしている場合ではない。 大手上場企業に入ったと思ってメガネスーパーに就職すると悲しみの涙が流れるが、刑務所に入所したと思えば喜びの涙に変わるだろう。ワタミだってファーストリテイリングだってそうたろう。もちろんセブンアンドアイグループ各社でも。 実力もそれなりに持っているのに人気先行と言う辛さが本田にはある。しかし実力もそんなに示せなかったくせにジムの力で無理矢理ボクシングの世界チャンピオンになって、でも知名度は低いままの西岡何とかアオー何とかとか言う人もいるし、石川遼や斎藤佑樹みたいな、一応プロレベルではあるけれどいくら何でも作られたスターっぷりが酷すぎる方々もいる。要は、本田はそこまで不幸ではないという話だ。 自分は太っているからモテないと力説している女の子がいるが、違う。その醜い心構えが原因なのだ。 本田もガンバ大阪のユースで上手くいかず高校サッカーで出直しを図らざるを得なかったように、しかし腐らず名古屋からのオファーを受け、順調にオランダに移籍出来たように、基本的には与えられた環境で努力を重なる事が出来る男である。その意味で私は本田が嫌いではない。仲間がどんどんビッグクラブに進出出来ているのに、歪んだ商品価値の為に自身の価値が必要以上に高騰し、結果、首を絞めている状況には同情を禁じ得ない。しかし本田自身、勝負の世界では、自らの力で世界に自分と言う商品を売り込み、勝ち取るしかないのだ。ビッグクラブに移籍したいのであれば。 本田ほどの成功者ですらここまで苦しんでいる。ぽちゃさんもたたかえる筈だ。頑張って欲しい。自分に自信を以て乳に磨きをかけ、多くの豊満愛好家に勇気と力を与えてくれればそれで良いのだ。私からの願いは、それだけだ。この小さな願い、叶えて頂きたい。
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