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個人情報の行方
只今旬の話題と言えば2ちゃんねるの個人情報流出事件だろう。
2ちゃんねるビューワ利用者の個人情報が漏れ漏れなんである。もう一つの旬の話題であるTwitterで自慢気に反社会的行為を投稿→開き直って炎上→アカウント削除→身元特定と言うムーブメントと似ているが、こちらはネット社会で馬鹿を晒け出す事の危険性一つ理解出来ていない猿級頭脳所有者の愚かな自爆行為に他ならない。
前者はわざわざ●を買ってまで有料で2ちゃんねるにアクセスしようなどと言う、阿呆と言えば阿呆だが、どちらかというと情強と呼ばれる部類に属する、恐らく個人情報流出に関しても対策を取っていただろうグループの人種であろう。
しかし結果は残酷だ。2ちゃんでの愚かな書き込みが暴露されたのみならず本名からクレジットカード情報までセットで流出してしまったのである。酷い話だ。こんな生き恥はそうそうあるまい。結果はTwitterで前後不覚に暴れまくる、愚かで蒙昧な若猿と変わらないのだから。
伝説のジミー鈴木のように、馬鹿が理由で自作自演及び誹謗中傷嘘三昧があっさりパレてしまい名誉はおろか仕事まで失ってしまっても尚バレてない設定を十五年近くに渡り貫き通し続ける人間もいるが、彼はまあ、2ちゃん史上に残るレベルの例外的愚者である。今回の2ちゃんねる流出事件は、単なる普通の人間が、本人ではなく業者側のセキュリティの問題で、書き込み内容ごと個人情報を流出されてしまったわけだ。愚かだがかわいそうな一面もある。しかし現実はジミー鈴木や馬鹿なTwitterの若者達と同じネット敗者。負けは負けなのだ。
 他人事ではない。
私も今回の2ちゃん騒動では被害を受けず、他人事として笑っていたのだが、つい先日、代わりにというか何というか、全く関係ないトロイの木馬型ウイルスに我が家のPCをズタボロにされてしまった。どうしても直す事が出来ず、「システムの復元」でしか修復の可能性がないというかなり最悪の状況まで追い詰められた。クレジットカード被害ぐらいならいつ遭ってもおかしくない状況である。いつどこで負け犬ロードに堕ちるかなんて誰にもわからないわけだ。恐ろしい。
そんなわけで２ちゃんねる運営の被害者となった皆様をあざ笑う気にはなれない今の気持ちである。大体、個人情報流出だけでも最悪なのに、2ちゃんねるへの書き込みまで全部巻き添えで流出するとか、救いようがない。哀れ過ぎる。私は絶対嫌だ、そんなの。
私も当然裏表のある人間で、2ちゃんねるでの自作自演くらい朝飯前である。みんなもそうじゃないのかい、ヘイ！
 しかしそれが暴露されるだとか、すんごく嫌だ。死ぬほど嫌だ。
多くの人が多少なりとも裏表のあるネット人生を送っている。ジミー鈴木は馬鹿だからバレ、馬鹿だから開き直り、馬鹿だから自分を誤魔化してでもバレてない事にして十五年の時を過ごせるが、そこまでには至らない一般人はそんな状況に耐え得るものではない。
「まあ！ROUNDABOUTさんって本当は痩せた女の方が好きなのに太ってるコなら簡単に落とせると安易に考えてネット上でぽっちゃり女性フリークのフリをしているだけの虫唾の走る嘘吐き野郎かとばっかり思っていたら、本当に2ちゃんのぽっちゃり系スレによく書き込んでるのね。こんな正直で素直なおじさまに私の154センチ94キロバスト128センチLカップ17歳処女を捧げたいわ」（*）
なんて言ってくれる若き女体がいてくれたら嬉しいが、100%ないだろう。99%と言いたいところだが、やはり100%ないだろう。
 進撃の巨人の作者が突然永井豪に変更されて一年後に展開が破綻して休載に追い込まれてしまうぐらい有り得ないだろう。私もマジンサーガの完結を期待するのは四半世紀ほど昔に諦めた。有り得ないものは有り得ないのだ。
個人情報が流出して得する事など、まずない。自分のミスで漏れようと他社のミスで漏れようと結末は同じで、その辺は非常に平等だ。
私たちは少しネット社会に慣れ過ぎてしまったのかも知れない。
崩壊にも立派な崩壊と下らない崩壊がある。どこで足元を掬われるかわからない世の中だ。今からでも遅くはない、もう少しまともな大人として人生に立ち向かわねばなるまい。なあ、鈴木。
（*）-あくまでもフィクションです。
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