遠隔操作の恐怖
PC遠隔操作による犯罪予告で誤認逮捕者が続出すると言う事件が起きている。恐ろしい話だ。銀河鉄道999風に言うと「恐ロシイ...私ハ、恐ロシイ...」「寝ちゃうなんてそりゃ卑怯ですよ、あんた」。
普段は市民が困っていてもロクな捜査をしてくれないくせにネット犯罪にだけ厳格な警察にとっても痛恨の一打だ。ドラクエIIでギガンテスと初めて出会ったあの冬山を思い出す(なお、本筋とは関係ないが初登場時の初代ギガンテスは緑色である)。それでも今回の事件で最初に誤認逮捕に気付いたのは神奈川県警の担当捜査官だと聞いた(ソースは2ちゃん)。隠し通そうと工作したわけではなく、ギリギリの自浄作用は働いたという事か。腐り切っていると糾弾される事の多い警察だが、うちの会社よりはちょっと風通しがよいのかも知れない。
しかし真に悲惨なのは冤罪を食らった方々だろう。 例え最終的に無実を証明出来たとしても、自分のパソコン内部にあるファイルやらネット履歴やらを捜査員に見られてしまうわけだ。それも全部。 「お前ブログでは偉そうな事書いているけどHDDの中身はいやらしいMP3やMPEGのファイルばっかりだな。あとはアニメか。何々、"七尾みつみ01.avi"?何だねこの七尾みつみというのは」 こんな感じでネチネチと責め立てられたり耳元で嘲笑されたりでもしたら、やってなくても「私がやりましたあ、間違いありましぇえん!」と絶叫せざるを得まい。 私なんかぽちゃさんの画像ファイルだけで何ギガか占有しているスペースがある。動画も含めると数ギガどころの話ではない。 これを他人に見られるとか、ガンタンク一機でα・アジールとラフレシアに挟撃された方がまだ生還確率が高そうだ。当然パートナーはハヤトである。 とある少年は2ちゃんねるに貼り付けてあったURLを踏んだ瞬間にスクリプトが走り出し、瞬時にして横浜市のHPに犯罪予告を書き込まれてしまったという。ウイルスに侵されていたわけでもなく、こんなの普通避けようがない。もっとも、「アクセスした瞬間の一、二秒で書き込みフォームに到達し、犯罪予告を打ち込めるはずがない」と言う理由で冤罪だと判断されたようなので、不幸中の幸いではあった。 なお2ちゃんねるに誘導URLを貼り付けた人物については特定されていないそうだが、街中のWi-Fiスポットやら海外のいい加減な国のサーバを経由されれば犯人到達は極めて難しいだろう。この所連戦連勝だった警察組織の対ネット犯罪だったが、極めてまずい位置に追い込まれてしまった。 正直明らかに嘘だとわかるような下らない馬鹿を逮捕するのに血眼になるより対中工作用員とかもっと大きな敵と対峙して欲しい。ネット上で懐かしのロボットアニメ関連画像のダウンロードに勤しむ個人とか、ただあられもない姿のぽちゃさんの痴態動画を探しまくっている善良な一庶民を親の仇のように追い詰めるのは国民感情的にも良くない。 だいたいYouTubeを観るのはいいけどダウンロードは駄目とかおかしいだろ。 お上も深々と頭を垂れて反省して欲しい。そしてニートだか警備員だかわからないような個人パソコンの前でプルプル震えているような小物はさて置いて、どうせ小物なら田中慶秋みたいな実害のありそうな悪と対決して頂きたい。 法律がどんどん堅苦しく、ネット自由人にとって息が詰まるような世界を構成している。私はネットがなければ生きていけない類の人種だ。ぽちゃさんとネットが好きだ、ただそれだけの男なのだ。 遠隔操作の犯人も、警察も、法曹も、もう少し考えて、私たちが楽しめる健やかな未来を切り拓いてほしい。 私はまだ、心の底から素晴らしいと言えるようなぽちゃ動画と巡り合えていないのだから。
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