無医村でいいじゃない
医者が定着しない事(村人による医師いじめ)で有名な秋田県の上小阿仁村(かみこあにむら)で、またしても診療所に着任した医師が辞意を表明した。今後は一ヶ月である。
あんまり定着しないんで今度は医者本人も、色んな意味で、危ない事で定評のある人物(西村勇:マッドサイエンティスト)が着任したようだが、駄目だった。毒と毒をかけ合わせたら猛毒だっただけだった。今までの医者は一年は持っていたのだが、今回は一ヶ月である。
年間休日が二十日にも満たないのに「何故正月休みを取るのか」「平日休みなど生意気だ」と罵られるのは当たり前、老人クレーマーが大勢いて嫌がらせの電話がかかってきたり、自費で野外センサーをつけたら税金の無駄遣いだと非難中傷があったり、そもそも年収二千万円を妬まれてネチネチと嫌味を言われたりと、こんな村で無理に働く必要があるのかと言われると難しい。うら若きぽっちゃり女医さんが赴任したら一週間で5㎏は減ってしまうだろう。全く知らない場所を一方的にブログで断罪するのは卑怯な気もするが、まあはっきり言って、日本の田舎の歴史そのものをなぞっているような村と言えよう。なくなってしまっても誰も困らない自治体だろう。 田舎にあこがれている人々は多いが、現状はこんなもんである。はっきり言うと、中国朝鮮と同根。程度の差はあれ基本は同じだ。 正直日本の田舎は未来が見え難い状況にある。私も母方が超ド田舎なのでよくわかる。それにだいたい上小阿仁村の住宅地は北秋田市の中心部に隣接しているし、秋田市にも近い。車で三十分足らずの所に病院もあるという。無理に診療所を存続させる意味はないのではなかろうか。一日一回、近隣の北秋田市民病院辺りに向かうバス路線でも設置すればよいのではなかろうか。何?緊急時はどうするか?診療所は必要だって?そんな事言ったって、あんたらが追い出したんじゃん。 元々上小阿仁村は自殺率の高い秋田県内でもとびぬけて自殺者率が異常に高くて有名だと言う。自殺はお金と人間関係、病気が主たる原因だが(ちなみにどうでも良い話だが私はたった今「主たる」を「しゅたる」と読むと知った。「おもたる」だと思っていた)、東北の寒村でカネもなく、人間関係にも温かみがないなんて最悪である。それとも人口が少ないのに尼崎の角田容疑者ファミリーみたいな家族が何件か点在しているのだろうか。恐ろしい話だ。 我がルーツ代々の居住地でもある熊本県の南小国町も大概な糞田舎だったが、黒川温泉辺りは特に最強のド田舎だった。どれくらい田舎だというと昔から丘の上に岩が転がっている風景(押戸石)が有名だったが誰も調べに来なかったので古代の遺跡だった事が最近ようやくわかったぐらい見捨てられていた地帯なわけである。 しかし現在は温泉で当てて見事に九州有数の観光地へと変貌し、比較的豊かだったが温泉は絶対出ない中原あたりの住民は「あの黒川が...悔しい」なんて具合に臍を噛んでいる状況らしい。しかし観光収入が良好なのでそこそこ町は潤っている。田舎者特有の僻みは健在だがコミュニティは平穏無事に存続している。それが救いだ。田舎が貧困に陥ったらあとは悲惨である。南小国には頑張って嘘でもいいから「風情のある昔ながらの温かみのある田舎」の風景を保守して欲しいものだ。 ぽちゃさんは都会ほど忙しなくなく、のんびりと暮らせる田舎の方が発生率が多いという。 確かに東京は町を歩いていても人口の絶対数が多いからかぽちゃさんをたくさん見かけるが、率的には痩せた女性が多い気がする。静岡や熊本だと、丸くてかわいい女の子が多い。気のせいかも知れないが、そんな気がする。しかし本当の貧困地帯ではぽちゃさんは発生出来ない。転入してきても肉体の維持は出来ない。貧困国の田舎にぽちゃさんはいるか?いない。田舎で懐も頭も貧困と言うのは罪悪なのだ。 今回上小阿仁村には、人間を行動研究の素材としか思っていない大変おかしな人間が赴任した。人は、似た者同士で群れるものである。しかし上小阿仁村民の圧勝である。西村医師は敗北した。 上小阿仁村に心安らぐ場が提供され、すくすくと豊満なぽちゃさんが生まれ育つ土壌は金輪際存在しないかも知れない。 不毛の歴史は、続く。
|