いつもニコニコ現金払い、或いは当社の電子マネーをご利用下さい、てか?
会社近くのセブンイレブンで買い物したら財布にお金が入ってなかった。アチャーである。店内にセブン銀行のATMはあるがこやつは提携銀行であっても必ず一定額の手数料を取るという糞ATMだ。使いたくない。困った、どうしよう。
しかしここで慌てないのが賢い大人のあるべき姿だ。私は迷うことなく財布から富と権力の象徴、クレジットカード(ちなみにVISAである)を取り出し店員のチャンネーに差し出した。ちなみに対して太くもない細身の子である。正直タイプではないが私も紳士の端くれとして女性には優しく接せねばなるまい。 「フッ、取り乱してしまった。済まないお嬢さん、このカードで支払いさせてくれたまえ」
しかし店員のお姉さんは困った顔でこう言ったのである。「アノー、クレジットカードなんて使えないんですけど」と。 「へ?」である。キリヤマ隊長風に言うと「何ッ!?」。なんだこの骨娘、俺様を舐めてけつかりやがるのか?しかしどうも本当らしい。言われてみると我が家の近所のローソンやサークルKには設置されているカードリーダーがない。店員は「このお客さんコンビニでクレジットカードが使えるとでも思っているのかしら?」なんて目で見ているのである。使えるわい、普通は。この店員はセブンイレブン勤務だから、他では使えると言う事を知らないのであろう。お前が無知なのに人を哀れむような目で見るんじゃないと私は心の中で毒づいた。勿論私の勝手な被害妄想だったのかも知れないが。 「nanacoのカードなら使えます」 そんな落ちこぼれ電子マネーなんぞ持ってねーよ。 nanacoなんてセントラル・リーグで言えば横浜ベイスターズ、東京六大学野球で言えば東京大学、ウルトラ怪獣で言えばスペル星人みたいなものである。 と言いたいところだが、実は以前は持っていたのだ。が、セブンイレブンのグループ企業であるイトーヨーカドーの本屋さんで使おうとしたら「食品レジ以外対応していません」というつれない拒絶を受けたので、適当に食品でお買い物して使い切り、そのまま捨てたのだった。持ってても無駄だから。 よくよく聞くと一般のクレジットカードのみならず、グループのIYカードも使用出来ないという。IYはイトーヨーカドーの略だから、セブンイレブンでは導入されてないのだろう。しかしそれでは同一グループのメリットもないではないか。 しかしながらこれ程までの大手小売企業がクレジットカード一つ対応していないとか実に驚いた。近所の八百屋さんのレベルである。 「クオカードは使えます。あ、10月からEdyカードも使えますよ」 クオカードなんて私は当然持ってないし見た事もない。Edyも持ってない。 だいたい10月の話をされても意味がない。そもそも他の地方は知らないが私の身の回りでよく使われている電子マネーはJR東日本のSuicaだけである。 仕方がないのでATMから現金をおろしたわけだが、来月引き落としのカードで済むはずが給料日10日前にして枯渇しつつある銀行口座から引き落とされたわけで、何だかちょっぴり損をした気持ちになってしまった私だった。 他にQUICPay(クイックペイ)なる小額決済システムの利用は可能なのだという。 QUICPayなんぞ聞いたことすらない。スカッとWikipediaで調べてみた。 >QUICPayは、QUICPayに対応しているクレジットカードに紐付けて利用するサービスである >(トヨタファイナンス株式会社のおサイフくんQUICPayを除く)。 >QUICPayの利用分は、紐付けられたクレジットカードの利用分に合算して請求される >(おサイフくんQUICPayを除く)。 面倒臭ぇよ。素直にクレジットカード使えるようにしてくれよこの野郎という話である。 はっきり書こう。nanacoなんて百年経ったって普及しませんよ、と。 バナナダイエットみたいなものである。なんの中身もない存在は世の中必要としていない。だからぽちゃさんも痩せなくて良いのだよ、と私は訴えたいわけなのである。そんなわけで私がセブンイレブンに言いたい事は「クレジットカードぐらい対応しとけ」という事だ。 実際社内でも検討しているがどうしても導入に慎重な派閥がいるという話である。nanacoなんてうんこみたいなシステムのために今や世間の常識となったカード決済を拒否するとか下らなさ過ぎるとしか思えないのだが。 ぽちゃさんは我々のために体型を維持して欲しい。コンビニは意地を張らずに世に迎合するべき所はして欲しい。 世の要望とは、時には真実なのだと思う次第である。
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