愛で危機脱出
どうも社会も不安定でどうしようもない事件が数多い。私の本拠地である大船では駅で喧嘩していたおっさん二人がまとめて電車に撥ねられるわ大阪では馬鹿なおっさんがガソリン放火でパチンコ屋を燃やすわ、ロクなニュースもないなあと感じる次第である。
貧すれば鈍すという。不況や貧乏は人の心の平穏を奪うものだ。そう考えると収入も少なく貧乏な私も人間としてのレッドゾーンに突入してしまう可能性は非常に高いと言えそうなものだが、そこはギッチョンキリギリス、私という人の徳の力で何とか最悪は免れている感じと言える。やはり信仰を持つものは強いという事だ。当然この場合は「ぽちゃさんを愛する信心」の事である。信心こそが平穏の基なのだ。
そんなわけで多少の出来事でアタフタしないようにする。これが私の人生のテーマだ。 朝起きて携帯を持って行こうと思ったらケーブルがどうやら断線しかかっていたようで全然充電されていなかった事がわかった時も、一々それぐらいの事で「ムキーッ」とか言って布団に握り締めた携帯を投げつけたり来ない。ダンディな紳士とはそういうものである。 It is just dandy gentleman! ワンダフル...私はそんな大人になりたい。 出社直前ギリギリの自国になってスーツに着替えポケットをまさぐってみたら超重要な職場のマスターキーがない。 ガビーン。ウルトラピンチである。バードンにゾフィが突き殺された直後ぐらいヤバイ。嫌な汗が流れるが落ち着かねばならない。考えてみればタロウもゾフィもやられても地球の平和は守られたのだ。ピンチぐらいで泣いちゃったりしてはならない。 ポクポクポク、チーン。 短い時間で一休さんのように脳髄をフル回転させて何処に在るのか考えてみる。通勤中に落としたのなら最悪だが一緒にポケットに入れていた財布やメモ帳は無事だったわけで、マスターだけどこかで落としてしまうと言うのも考えにくい。チッコ、チッコ、チッコ。うーむ時計うるさい。考えれば考える程時間が過ぎていくぜ。マスター無しで出社するという手もあるがそれだと処分を受けてしまう。ピンチだ。選択肢は4つ。 1.残された僅かな時間でマスターキーを探し出し会社の出社時間にも間に合う 2.マスターキーを諦め取り敢えず遅刻だけは免れる 3.マスターキーを何とかして見つけ出すが会社には遅刻する 4.マスターキーが見付からない上に会社にも遅刻する 結果どうなったかというと1だったのだ。 勝った。諦めない男は強い。こういう人間としての強さがぽちゃさんを愛する力である。私の女神がガリガリの痩せ子ちゃんだったら心もその華奢な肉体のように折れてしまっていた事だろう。しかし肉太、骨太のぽちゃさんを全身で受け止める為には私も精神的にタフでなければなるまい。 「あんたも好きねぇ」 それはタブーだ。私が言っているのはタフ。タ・フ。英語で書くとtough。 "tough :丈夫な, 曲げても折れない; 頑丈な; 粘り強い; 頑固な; (肉が)堅い; 骨の折れる, つらい; 乱暴な, 手に負えない; 〔話〕 不運な ((on)); 〔俗〕 すばらしい" そんな強い心を維持しつつ何事もなかったかのように悠々と生きられればその人の人生はダンディであると断言出来る。 強い精神力で机とベッドの間の隙間に落ちていたマスターキーを発見出来た私の勝利なのだ。男の勝利と言える。victoryだ。そんなわけで今日は朝から少々胃が痛んだが終わってみれば恙(つつが)なく男の人生を全う出来たと言えるだろう。 誰かを愛するものは強い。 私はぽちゃさんを通じて、その事実を証明し続けて行きたいと思う。ウム。
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