オバマ氏がノーベル平和賞を受賞したでござるの巻
バラク・オバマ米大統領がノーベル平和賞を受賞した。凄い。まだ何もやってないのにノーベル賞である。ただ者ではないスーパーマンだとしか言い様がない。やっぱり有色人種初のアメリカ元首はひと味違うのだ。
昨2008年、南部陽一郎先生がノーベル物理学賞を受賞した。1961年に提案した「自発的対称性の破れ(spontaneous symmetry breaking)」が受賞理由である。つまり47年経ってようやくノーベル賞まで辿り着いたわけだ。それがオバマは6ヶ月、半年で、受賞なのだ。 オバマの受賞理由は、まだ何も行っていないが故に全くもって不明だが、恐らく2009年4月5日にプラハで行った核兵器廃絶の演説が受賞理由であると考えられる。繰り返すが僅か半年。オバマは南部博士の94倍偉人だという事なのだろうか。すんげー、オバマすんげー。スタイナーズのフランケンシュタイナーをはじめて目にした時ぐらいの衝撃だ。
ちなみに同年化学賞を受賞した下村脩博士も1962年における「緑色蛍光タンパク質(GFP)の発見と開発」の研究が評価されてのものだし、同じく2008年のノーベル物理学賞を受賞した小林誠、益川敏英の両者による小林・益川理論の発表は1973年の業績である。全く半年で勝負を決めてしまったオバマの爪の垢でも煎じて飲むべきだろう。 えっ?「ただ核兵器断絶を演説で訴えただけでノーベル平和賞とかおかしくないか?」ですって? うん、貴公の言う通りだ。確かにおかしい。おかし過ぎる。しかし他に何一つ受賞理由がないのだから仕方がないではないか。オバマはただ核兵器断絶を訴え口にしただけで、特に何も実行していないのにノーベル賞を奪い取ったのである。凄い事だ。 まるで立っているだけで男たちの視線を浴びるぽちゃ娘のようなものである。短いスカートでパンツが見えるか見えないかぐらいなら尚のこと素晴らしい。つまりオバマは、ミニスカートを履いたぽっちゃり女の子と同等の引力を持つ人類であるという計算になる。 ところでノーベル賞は基本的に選考過程を公表しないが、平和賞のみノルウェー国会が選考する事となっているのだと言う。そんなわけで平和賞は他の賞と比べても特に焦(きな)臭い政治的な選考過程を辿りやすいようだ。まあ佐藤栄作や金大中、アラファト、ラビンもが手に出来る賞である。ノーベル賞と言っても限りなくインチキ臭いノーベル賞だという話である。ちなみに文学賞もそこはかとなくインチキ臭いが政治的な匂いは余り感じない。ノーベル平和賞は北朝鮮を地上の楽園と褒め囃した昭和30年代の文化人ぐらい糞怪しい存在なのである。 その他「何でこいつがノーベル賞なんだ」というと医学界における負の遺産と呼ばれているロボトミー手術を考案したポルトガルのアントニオ・エガス・モニス博士にノーベル医学賞が授与されている。これは江川ではなく西本に沢村賞を与えたぐらいの失敗だったが、それでもやはり平和賞に比べると他の賞では「何でこいつが」と思わせる数は少ない。やはり平和賞はダントツで胡散臭く、怪しい臭ぁい匂いがプンプン撒き散らかっているわけである。 さて4月のオバマの宣言についてだが、厳しい見方をする人もいる。
"岡本三夫・広島修道大名誉教授(平和学)は「核使用の道義的責任を認めたのは現職の米大統領で初めて」と指摘する。米国では、政治家だけでなく一般国民も「原爆のおかげで第二次大戦が終わった」と肯定的にとらえる人々が圧倒的多数という。こうした状況で、オバマ大統領の発言は極めて異例だ。 ただし「(原爆投下への)謝罪や贖罪(しょくざい)意識というより、テロリストに核が渡る事態を恐れ、核をなくした方が米国の安全にも直結するという『国益』を冷静に分析したものだ」と見る。核拡散防止条約(NPT)で核保有国に義務づけられている核軍縮を率先するだけでなく、歴代政権より一歩進めて核廃絶の意思を示すことで、非核保有国に不拡散を求める主張の説得力を増す狙いを指摘する。" 毎日jpより引用
この見方は恐らく正しい。 核を持っていてもアメリカやロシア等が使う事はまずない。彼らが使うと世界が滅びてしまうからだ。しかし将来的にテロリストが小型の核を開発し、局地的に使う可能性は間違いなく高い確率で存在する。つまりオバマは本気で核を手放そうという意思を込めて発言したわけではなく、持たざる者に核を持たせぬよう牽制しただけなのかも知れないのだ。そうなると4月の核廃絶宣言はいわゆる駆け引きの世界のお話であり、平和的な意志を持った演説とは言い難いわけである。 本当はぽちゃさんが大好きなのに自分だけがクラスメートのぽちゃ子さん(仮名:肉美)を手に入れるためにクラスの仲間たちに「太った女の子って可愛くないよな!」と啓蒙活動を行うガキ大将みたいな感じである。でも本当は肉美を手に入れたくて仕方がなく、最終目的は自分だけが肉美の若く育ちきった果実の如き肉体をGETする事なのだ。卑怯な話である。 オバマに聞きたい。お前は本当に核のない未来を願っているのか、と。 そして本当に彼にノーベル賞を与えた人たちは、オバマに平和賞を与えるにふさわしい功績があったと胸を張って断言できるのかと。 いい加減な勲章で箔を付けようなどと、未開の途上国政府がよくやるような間抜けで下らない方策である。 ノーベル賞という権威を利用して、政治的に利用しようという人間が存在する。 排斥されるべき愚行だ。感心出来ない。 それでも賞を貰うというのなら、オバマはその意味を胸に深く刻み、これからの人生にあたらねばならない。 くだらない政治屋で終わるか、真の偉人と化すか、案外と今回の受賞は彼にとっての大きな分岐点なのかも知れない。 しかしそれにしてもオバマが平和賞ねえ...いやあびっくりしましたな、本当に。
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