復活のトルシエ、か!?
サンケイスポーツによるとサッカーワールドカップ出場国であるコートジボアール代表監督にトル公或いはオマールこと元日本代表監督のフィリップ・トルシエ就任(復帰)が確実なのだという。
この間買ったばかりの携帯F-01Bに搭載されている日本語変換システム(ATOK)でも「とる」と打ち込んだ時点で「トルシエ」と予測変換される程の男である。好き嫌いはあれど日本人に残した彼のインパクトはそれぐらい強烈だったと言う証左だろう。 個性という点では岡ちゃんなど相手にもならず、クラマー、ベンゲル、ピクシーをも凌駕する。それが男・トルシエだ。真性のサッカーバカでもある。
ちなみにATOKでコートジボアールと打ち込むために「こー」まで打ち込んだらトップ変換候補は「ゴールドマジンガ」だった。ドラゴンクエストに出てくるマシン型モンスターである。でも「どら」と打ち込んでも「ドラキー」は候補に出て来ない。また今気付いたが「サンケイスポーツ」は登録されてないくせに略称である「サンスポ」は変換候補に入っているなど意味不明の状態である(今確かめてみたら「東スポ」「スポニチ」も同様だった)。ATOKの開発担当者にはどういう基準で変換候補ワードを選定しているのか一度尋ねてみたい。 ちなみに「ぽっちゃり」は最初から登録されているようだ。ここは評価に値するポイントと言えよう。 それはさておきトルシエである。 しかし正式契約はまだされていない。また、サンスポ以外のメディア報道によると「コートジボアール監督はフース・ヒディンクに決定。間もなく契約」とある。その他にも「ヒディンクから色よい返事を貰えないためエリクソンが就任か」と言う報道もある。 どれが本当なんだ。 実のところこう言う時マスコミはてんで当てにならない。 これでトルシエ就任ならサンスポは「うちははじめからトルシエだと書いてきたじゃないですか。取材能力の差と言うやつですよ、はっはっは」と大威張り出来るので、本当は例えヒディンク優勢だったとしてもサンスポはトルシエトルシエと言い続けるわけである。ヒディンクと書いているメディアも同様の理由でヒディンクと書き続ける。真実より自社のメンツの方が大切なのだ。 ではサンスポの予想が外れてやっぱりヒディンクが就任したらどうなるかというと「本誌既報の通りコートジボアールサッカー協会はトルシエと交渉を続けていたが折り合いがつがずヒディンクとの契約に方向転換した」と書くわけだ。マスコミとは今も昔もそう言う存在である。 かつて東スポが「阪神タイガースの新外国人選手は現在ボルティモア・オリオールズに所属するラリー・シーツに決定!」と書いていた事を覚えている。しかし彼は入団しなかった。翌年、東スポは「阪神タイガースは以前から獲得を狙っていたラリー・シーツ(現デトロイト・タイガース)と近日契約する」と記事を書いた。結果としてそのまた翌年シーツは阪神ではなく横浜大洋ホエールズに入団するわけだが、東スポは最後まで「阪神タイガースと契約寸前まで行っていたシーツだが、大洋とサインを交わした」と書き切った。 そんなわけでサンスポはトルシエ決定と息弾ませて書き殴っている状況ではあるが、いまいち信用し切ってない私である。無論ジミー鈴木の文章のように100%信用出来ないと断言出来るまでに信用していないわけではないが、やはりあまり信用出来ない。話半分くらいに聞いておいた方が良さそうだ。 「女の子がかわいいからといって紹介してくれる女の子はたいていドブス」と言う法則が世にはあるらしいが、似たようなものである。しかし本当にかわいい子が紹介される事もある。私も一度だけ女の子に女の子を紹介された事があるが、本当にかわいかった(ただし彼女は人妻だったのでプラトニックな彼女が欲しいと言う当時の私の要望とは違ったわけなのだが)。 映画などでも「全米1位」「今年度最大のヒット作」と言った煽りを本気で信用する馬鹿はいない。しかしたまにE.T.やアバターのようにほんまもんの大ヒット作が混じっている事もある。要は見る側である我々が正しく真実を見極める目を持たなければいけないというわけだ。 本当はちっとも面白くないのに「セガがこんなに力を入れて宣伝しているのだからこれは面白いゲームなはずだ」と、セガサターン用ソフト「真説・夢見館」を名作と思い込もうと努力する人々がいた。彼らは発売後しばらく経っても「この作品が面白く感じられないのはゲームが詰まらないからではなくプレイヤーである我々のセンスが作品に追い付いていないから」と自分を納得させようとした。信者とはいつの時代もけなげな存在である。でも今なら言えるはずだ、「真説・夢見館はただのクソゲーだった」と。その点素直に「MYST」を買った私は勝ち組であったと言える。とは言ってもプレステを買わずにセガサターンに賭けた時点で負けだった気もするけど...その辺は華麗にスルーさせて頂こう。無駄な過去に拘っても未来は築けない。 サンスポを信じるならばトルシエも17年前コートジボアール協会と衝突し代表監督を解任されたが再びタッグを組む事となるわけだ。だが過去と未来は繋がってはいるが同じものではない。昔合体した事のあるぽちゃさんと時の流れを経て再合体したらなんか感触が違って困惑するかも知れない。いずれにしろ大切なものは現在であり未来だ。 昔は攻めなかった乳首を責めるとか、道具を使ってみるとか、同じ相手でも楽しみ方は変わっていけるはずだ。 いずれにせよトルシエ再登板の目はあるらしい。6月4日には日本対コートジボアールのAマッチも予定されているという。 岡田対トルシエ。 まさかの対決を、心のどこかで期待している私がいる。 ここは一つ、サンスポに乗ってみたく思う次第である。
|