新社会人のぽちゃさんへ
新年度が始まり全国で76万人の新社会人が新しい生活への第一歩を踏み出した。おめでとう、しかしそれは埋没と失望への第一歩でもある。社会へ身を投じる自分自身の強い意志と、はじめて遭遇する出来事への好奇心が途切れた時、君は子供の頃「こうはなりたくない」と思って見ていた下らない大人たちと同一化していく。
ぽちゃさんも同じだ。かわいらしさ = 瑞々しさを保ち続けるぽちゃさんと、ただの活力のないおばさんとでは全く違う。私もロト6が外れて落ち込んでやる気をなくしているわけにはいかないのだ。詰まらない大人になるのは驚く程に簡単で、あっという間だ。我が社にも入社5年以内だけで20人以上の若い衆がいるが、うち半数は既に生きながらにして死んでいる。
個人的に思うには、入社時(新人時代)から挨拶が出来ていない奴が総じて腐っている。これは偏見ではあるまい。 私は若いフリをしているがここら辺非常に古臭い男なので、挨拶が出来ない社会人を心の底から認めていない。それ故厳しい目で見ているだけかも知れない、が、やはり敢えて言うと「おはようございます」の一つも言えない人間は欠陥品で、故に下らない人間なのだと偉そうに断言させて頂こう。シャイと非礼は違う。照れ屋さんであろうとも、挨拶だけはしよう。 よく体育会系のブラック企業で阿呆みたいな大声の挨拶を強要させる会社もある(あれは社への帰属意識を強制的に植え付けるが為の強要なので、良い挨拶とは言えない)が、そこまでは行かずとも普通に相手に伝わる大きさで当たり前のようにおはようございますが言える人間になれれば、それだけで将来、リストラの対象から逃れられる事が出来ると新人さんたちには覚えて貰いたい。 それでも、例え挨拶が出来なくてもぽちゃさんはかわいい。そこら辺が私の感性である。だが挨拶も出来るぽちゃさんになればもっと素晴らしい。そうは思わないかね、君?私は断然そう思う。 よく小売店なんかだと開店前に「接客5箇条!おはようございます!ありがとうございました!かしこまりました!うけたまわります!しょうしょうおまちくださいませ!」なんてやっている。そんなの朝いちいち復唱するまでもなく覚えておけと言う話だが、教えられなければ覚えないのが人間である。「馬鹿馬鹿しい」とか思わずに意識して使うようにするべきだろう。 社会人になると礼儀作法に鬼のようにうるさい上司が出て来てうんざりするものだが、実の所そんなに難しいわけではない。
1.×わかりました ○かしこまりました 2.×ちょっと待って下さい ○少々お待ち下さいませ (「ちょっと」は全て「少々」に置き換える) 3.×少々お待ち下さい ○少々お待ち下さいませ (「ませ」が付けられるケースでは全てつける) 4.×済みません ○申し訳ございません 5.×やります ○承ります
そんなに深く敬語を意識しなくても、実は今挙げた幾つかを自然に使えるようになればだいたいOKだ。会社は国語教育機関ではないので、それ以上畏まって堅苦しい空気を周囲に充満させる事もないだろう。 きちんとした言葉遣いを意識しようと心掛けている新人女性社員を嫌うのは、性格のねじ曲がった新人いじめぐらいしか趣味のない下らないジジババだけだ。まずは仕事を覚える事は勿論だが、一番大事なのは仲間との信頼関係だ。心地良く仕事が出来る環境でなければ自分が磨り減っていくだけである。そして環境を作るのは、周りの誰かではなくあなた自身であると心掛けよう。私も死ぬ程人付き合いが苦手な人間なので、逆に、人付き合いこそが最も社会生活上において大切なのだと逆説的に理解している。よく知っている。 あと、仕事をわかった振りをするなと訴えたい。自分が仕事をわかっていると思っている人間の内、本当に理解している奴はそうはいない。その辺りは謙虚に行こう。 嗚呼、麗しい若いぽちゃさんが、その殆どが暗く冷たい人格を形成する結果となる場である一般社会に送り出されるなんて、実に悲しいものだ。しかし逆境に飲み込まれず、益々人間性に優れた素晴らしい人間として成長する例も多々ある。給与や肩書きだけの問題ではない。人間として、傍目にも、残酷なまでに差がつくものだ。 周囲にいて欲しいと思われる人間になるか、そうでないかはあなたの今後の生き方次第だ。第一歩は挨拶の有無だ。もう、この時点で、将来への道がかなり決まってしまっているのだと覚えていた方がいい。 あっ、相手によって挨拶したりしなかったり変える奴は問題外だから!一番多いのがこのケースである。「社長がうちの部署に来る!」なんて事態になった時に泡噴いて慌てている人間がこの人種だ。 君よつまらない大人になるな。より良いぽちゃさんへの道は、そこまで険しく高いものではない。 男性新入社員に何か言葉はないか、とな?男には興味がない。じゃ。
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