人は変わるが変わらない
今まで頑張らなかった人間が突然真面目に生きようと決意してもまるで続かないように、人間はなかなか変われない存在である。
特に日本人は安定を好む傾向があり、内容の善し悪しに関わらず変化を図れない。例えば江戸時代から続いた労働者搾取のタコ部屋制度は結局戦後アメリカ人の介入があるまで日本人自身の手では無くす事が出来なかった。無くす意志も無かったのだろう、そうやって三菱も三井も住友も財をなしたのだ。
近代史の上で偉人として語られる岩崎弥太郎も一部の人々にとっては悪玉の頭領として忌み嫌われる存在であったりする。 しかしそれは例えば三菱と言う財閥のみの問題では勿論ない。 古来からの日本を代表する建築物や溜め池、堤防、築地なども、その多くが人柱の歴史によって成り立っている。こう言った暗めの歴史も日本という骨子の核であり軸であり、肉である。誰に問題があるというものでもない。ただ単に、「そう言うものなのだ」と、冷静かつ淡々と受け入れて頂ければ良いだろう。 だからダイエットに励み肉を落とそうと頑張っている世界のぽちゃさんにも「変わらなくてもいいんだよ」と教えてあげなければなるまい。 変わらなきゃ、イチロ、ニッサンとは懐かしいコマーシャルだが、「そんなに簡単に変われるか」と言う話である。無理に今までと違う自分にメタモルフォーゼしようとて無駄だ。人の業は深い。 しかし全く変わらないで生きていけるのかと言うとこれもまた難しい。 人は変わらない存在に見えながらも目に見えないレベルで確実に、ゆっくりと、変化していくものだからだ。 ピチピチと張り裂けるような肉体を持つ女子中学生ぽちゃさんも五十年ぐらいすると煮ても焼いても食えないばばあに変貌するように、時はやがて全てを変え、まだ見ぬ次元に我々を誘ってくれる。無理をしなくても人間は変われるものなのだ。そう、無理をする事はない。 だからダイエットに励み肉を落とそうと頑張っている世界のぽちゃさんにも「変わらなくてもいいんだよ」と教えてあげなければなるまい。 ダイエットなんかするだけ無駄なのである。難しい話ではない。 大切な事だけ心に繋ぎ止めて貰いたい。ぽちゃさんはダイエットなんかするな。 私の意見は、それだけだ。
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