ロト6二等の悲劇
九月六日、ロト6で珍事が起きた。一等が一億三千万、三等が三十三万という通常の当たり金額だったのに、何と二等がたったの五万七千百円、アラビア数字にして57100円にしかならなかったのだ。
ちなみに当選者数は約三千五百人である。普段は十人とか二十人、せいぜい五十人かそこらで当選金額は数百万から数千万だから、今回の異常性は極めて光っている。ツルピカだ。安定企業なはずのシャープ栃木工場に入社したらあっという間にリストラ対象になっていたぐらいのサプライズだ。
もう少しわかりやすく説明すると 「シュバルツ・ブルーダーの正体はキョウジ・カッシュなのか?な、なに?げえっーーーー!!そんな馬鹿な!?」 と言った所か。 くりぃむしちゅーの上田はミスター高橋の暴露本を読んで強い衝撃を受けたと言うが、二等を当てたと歓喜した次の瞬間当選金額を見てしまった皆様方も似たような気分だったに違いない。 細野が出馬すると聞いた瞬間の野田総理とて、そこまでの衝撃は無かっただろう。結局不出馬だったけど。
ちなみに大した事のないサプライズを思い付くままに挙げていくとこうなる。
*マクドナルドに行ったらベーコンポテトパイ非取り扱い店だった *スティール・ボール・ランがいつの間にか公式にジョジョシリーズに組み込まれていた *ゾフィー兄さんが来たのはいいが、相手がバードンだった *烏龍茶と思って飲んだらコーラ *くしゃみの衝撃でブリッ *FXでトイレから戻って来たらロスカット表示連発→マイナス金額に *FXと言えばPC-FXを本気で売るつもりだったNECホームエレクトロニクス *久々に大船軒に行ったらメニューがゴミのように
書いていて飽きて来たのでこの辺にするが、要するにそんな小さなサプライズとは違い、ロト6二等を当てて六万円にもならないと言うのはとんでもないビッグサプライズだと言う話だ。 無作為に近所の女子大学から体重70キロ以上の子を赤の広場が埋まるくらい集めたら全員バストBカップに満たなかったぐらいの驚きだ。南雄太のオウンゴール、日大藤沢対武相におけるさよならホームスチールに匹敵するまでのインパクトなのである。 では何故こんな何千人も二等を当ててしまう出来事が起きてしまったかと言うと、今回の二等の番号が、七年くらい前の「LOST」っていうそれなりに人気のあった(らしい)海外ドラマ内で主人公が億万長者になった時の当選番号だったという。それにあやかって同じ数字を記入した方々が大勢いたという事だ。中には七年間この数字を書き続け(累計十万円ぐらい)、今回ようやく二等(六万円弱)を当てた猛者もいるという。 みんなでお裾分けするタイプの籤なのだから、みんなが書き込みそうな番号を書いてはいけないと考えるべきだったのだろうが、ではみんなが書き込みそうにない番号を書いたとしてロト6を購入したとしても二等三等に当籤していたのかと言うと多分していなかっただろうから、多少金額は二等に相応しくなくとも素直に喜ぶべきだという考え方もある。でもやはり私などだったら、自分がロト6で二等をあてて、それがパチンコでちょっと連チャンすれば届く程度の金額だったら悔しくて悔しくて頭がおかしくなっちゃうだろうなあと思う次第である。 ロト6の二等を当てるというのは確率的に大変な事だ。しかし全ての数字の並びの期待値は同じでも、その並びが高額配当を約束しているわけでなければやはり最初から他の皆様方も書き込みそうな数列は控えるべきだろう。 1 2 3 4 5 6だろうが16 20 31 33 40 43だろうが38 39 40 41 42 43だろうが当選確率は変わらないが、明らかに123456なんてマークシートに書き込んでいる老若男女は多かろう。避けるべきである。でっかい鞄を持ち歩き女児に道を尋ねてきた大学生に近寄らない方が良いように。 それにしてももし自分が二等で五万七千百円だったら犯罪に手を染めてしまうまでに怒り狂うであろうが、他人が二等で五万七千百円だと聞くと心軽やかウキウキ晴れる笑い話になるというのが私と言う人間の冷たい所だ。反省したい。 ぽちゃさんに肉厚な腹肉のように、温かい人格を形成したい。
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