クズ対クズの攻防(1)
私は実のところ、出会い系に出入りしていると言う経歴を鑑みてもらえれば 判る通りモテる人間ではない。 オバちゃん受けはいい方だと思うが、あまり嬉しくない。 またプロフにも結構本当の事を書くのでただでさえ高くない返信率が ますます降下する。 以前無職だった時期に素直に「無職です」と書いていたら、 一通しか返事が来なかったこともある。 (しかしその人とは今もメル友なのだから、人の縁とは難しいものだ)
で、出会いサイトを通じて仲良くなった人に「何で俺でOKだったの?」 と聞いたことがある。 返ってきた返事は、「まともなメールのやり取りが出来たから」。 もっと言うと、
「あなた以外からは下劣なメールしか来なかったから」
だった。 「何で男ってあんなひどいメールしか送れない人が多いの?」
聞けば最初の一通で紳士的なメールを送ってきても、 断りの返事を書いたりちょっとでも返信期間が長引くと、 とたんに本性を現す男が異様なまでに多いと言う。
私はとても納得してしまった。 実のところ、私にも同様の体験があったからだ。
あれは2001年の夏頃の話である。 私はとあるiーmodeサイトに男性名義「コマ」と言う名前で恋人募集BBSを作った。 タイトルは確か「湘南近辺のぽちゃさん情報(えっち込み)」だったと思う。 そこにはぽちゃさんからの返信と言う淡い期待を込めてメアドを載せた。 すると数分後、一通のメールが来た。
「コマさんこんばんは^^ 私は相模原に住むユタカと申します。 コマさんは横浜市にお住まいなのですね。私はクルマとドラムを愛する 32歳の社会人です。よろしければお返事下さい」
何のことはない、この男はBBS管理人の私を勝手に女性だと勘違いして メールを送りつけてきたのだった。
ここで私はよせばいいのに、律儀にこの男にメールを送ってしまった。
「スミマセン。俺、男なんですけど」
悲劇はここからはじまった。 一分と経たずメールが返って来た。
「舐めとんか。チ○ポ舐めろやワレ」
だった。
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