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ぽちゃさん大好き星人の野望
ぽっちゃりさん大好き星人「ROUNDABOUT(らうんどあばうと)」が、日常生活やぽちゃさん出会いサイトで奮戦する日々を綴る。
2008年03月24日以前のブログ記事画像は削除しています(一部例外有り)。画像がなくて意味がわからない箇所は笑ってスルーして下さい。
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小田実、一ヶ月前に死んでいたんですね。いやー気付かなかったハハハ。

最近個人的に、このブログのテーマとは一切関係ない現代日本史(政治的、或いは思想的)に対する関心が高まって来た。今は主に共産主義主張とその周囲を彩る人、団体を中心に追っている。ネット社会とは便利なもので、この数十年語られてきた思想家たちの言葉が簡単に検索できる時代になっている。わざわざ大学の図書館まで足を運ばずしてもそれらが得られるわけで、全く情報社会の凄まじさを感じる次第である。
もっとも恐ろしい話でもある。簡単に過去の失言やエピソードがほじくり返されてしまうわけで、例えば先日死去した小田実などは通して語録集を読み通すと自分の発言に一切の責任を取らず自己満足を連ねていただけの欺瞞に満ちた人間だったのだとわかってしまう。彼は自分の過去を一切総括せずに今現在の仮想敵を仕立て上げ、自分は「良い者」の立場に立って攻撃を仕掛けるだけだ。勿論私だけがそう感じているだけかも知れない。しかし彼は、少なくともネットで散見する限り、自らの発言を全てその場のものとして取り扱っている。ベトナムにしても北朝鮮にしてもいうだけいって周囲をその気にさせて、時間が経つと自分は違う場所にふっと消えてしまうのだ。そして全く別の敵を見つけて噛みつくのである。ずるいと思う。いやマジで。
故に整合性がなく、個人的に信頼に値しない作家だと断定せざるを得ない(勿論考え方はそれぞれで、彼を肯定するものはそうすればいい)。

だが小田実に限った話ではない。思想は難しい。
思想は感情とは違い頭の中でプロセスを構成する事で編み出され、言葉で表す事が出来る。しかし言葉とは不思議なもので頭の中で思っている事を言語(私の場合は日本語。それ以外の言語による思考は不可能である)を通じてアウトプットすると、不思議な事になんか考えていたものと違うモノが紡ぎだされてしまう。
一つの例を挙げよう。理想のぽちゃさんを考えるとする。素直で大人しく、純粋で愛らしいが淫乱な子(*1とする)といえば確かに私としては理想的だが、冷静に考えると「大人しくなくて明るい子でもいいな」なんて考えてしまう。それに素直じゃない小悪魔的なツンデレタイプの子だって十分可愛い。本当に好きになれる子なら淫乱である必要もないかも知れない。そうすると理想の子は修正され、小悪魔的で明るくそれでいて清純な性観念を持っている子(*2とする)こそが私の求めている女性といえるかも知れない。
だが(*1)と(*2)は言葉にしてしまうと全然反対のタイプである。ちょっと脳を回転させて考えを重ねると、言葉は最初に心の中で思っていた理想をも変貌させてしまうのだ、これが思想の恐ろしさである。言葉は万能ではなく、意志は言葉を弄すると真意から離れて行って違うものになってしまう。
20世紀後半、世界は東西に分断され資本主義と共産主義の対立を生みだしたが、今思うと両主義とも帝国主義或いは覇権主義を欲する権力者によって、政敵を打ち負かすための手っ取り早い対立概念として利用されていたに過ぎないと思い至る。ただ競争と自浄のシステムを内包しない共産主義が先にくたびれ果てて、世界は資本主義によって制せられる結果となった。資本主義が勝ったというより勝手に共産主義が瓦解したというのが正しかろう。共産主義は余りにも脆く虚しいシステムとしてその歴史における役割を終えた。
しかし戦後沸き起こった共産主義思想は知識人と呼ばれる人々の心を捉え、真面目に事態に取り組んで考えている人であればある程その理念に傾斜していった。
これは「医学的に脂肪が付き過ぎているお腹よりは適度に締まっているお腹の方が健康的だ」という理屈に似ている。確かにそういえばそうかも知れないが「だから私は痩せた子を好む」という思考に至ってしまったら、ちょっと待った、それは少し違うのではないかナ?と異議を唱えざるを得ない。何故なら私は本能的に豊満女体が好きだからだ。理屈で主義主張を変節する事が正しいといえようか、それを「いえる」と断じてしまったのが左右問わず理想主義に走ってしまった人々の思考なのだろう。
しかし人間なんてそんなものだ。正しい答えを常に即答できる人ばかりなら人間社会はもう少し健全で豊かなものであるはずだ。それこそ真の共産主義社会が花開いていたかも知れない。現実は資本主義も共産主義も利権や汚職に塗れていて、素晴らしいものとは言い難い。ここで間違えてはいけないのは資本主義は決して勝利していないという事だ、あくまでも共産社会が勝手に転んだ段階に過ぎないという事である。ここは冷静に受け止めておかねばならぬ問題だと思う。
人は弱い。だからその時々の流行で意見が変わる事があっても「昔の私はこうだった、今の私はこう考える。かつての私の反省点はこうだ」といえる人間ならば救いはある。意見を頑なに変えようとしない人間もまだ救いはあろう。強固な意志は愚かな結末を迎える確率も高いが、理想に殉じて生きられるのならばそれも立派な一つの生き方だ。問題は過去大きく主張していた言葉が時代遅れになったり拒絶される時代となた時、ただ口を噤んで無視を決め込むか、関与していないフリをして重い口を開けば過去の自分の自己正当性を主張するだけの人間の場合である。
これは最高に卑怯な生き方で、認められない。先に小田実を腐す文章を書いたが彼の場合は過去の自己に向き合わず、しかし自分にとって都合の良い言葉を繰り返し、対象物を変えつつ(ジャンルを変えると批判をかわし易い)自分の言いたい事をいうだけで現実を見ているポーズを取り続けながらも目を背け続けた。間抜けな思想主義者は愚直な労働者に劣る。戦後日本を支えて来たのは煽りに明け暮れる思想家ではない、私たち21世紀を生きる人間はそこを学び間違えてはいけないと思う。
メンタリティは変わらないくせに矛先だけ変えても仕方がない。人は間違いを犯す存在だが自らの間違いを黙殺してはいけないと思う。いやなに、昭和30-50年代の社会的思想の遷移をチェックしていたらあんまりにも小田実とか大江健三郎の生き方が卑怯に見えてムカツイただけなんですけどね。ウルトラマン消しゴムのガチャガチャやってたら5回連続でレッドキングしか出て来なかった時並みの怒りを覚えた次第である。
思うに彼らには私における「ぽちゃさん」までの芯がないのだろう。幼少期における神国日本の敗北でアイデンティティが崩壊してしまったのかも知れない。彼らは頭は良さそうだから、きっとはしっこく、学校の先生にも認められるような軍国少年だったのかも知れない。エリートコースを歩む人間は己の境遇や社会に疑いを持たないものだ。自分を認めてくれている社会を疑う必要がないからである。しかし自分という人間は何も変わらないのに勝手に日本は敗北し、日本社会の中核にあった価値観は勝手に、かつ強制的に転移した。心が歪むのも無理は無いかも知れない。
と、勝手に考えてみたが小田実はどうか知らないが大江健三郎なんかは子供の頃いじめられたりしていて所謂よくいる「エリート」とは違うようである。うーん、勝手な事はいわない方がいいという事だな。
これも最初に書いた言葉が意志を捻じ曲げてしまう一つの例なのだろうか。簡単に「小田ムカツク」「大江嫌い」と書けばいい所を理屈付けるからこうして墓穴を掘ってしまうのだろう。それではこんなに嫌いな彼らと私は同じ穴の狢ではないか。うーん恐ろしい。思想はこうやって間違っていくのだろう。そして意地を張って修正しないと最初にいっていた事と後に口にする事が乖離してしまっても修正できない事になる。これは良くない。自分を騙してまで自己正当性を主張するだけだと何をいいたいのかさっぱりわからないものとなってしまう。
現実から目をそらし誤魔化しを重ねて行くとどうなるかは、現代史を読む中では共産主義の台頭と衰退が示してくれている。これに関わった者は後に様々な人間模様を見せてくれていて、面白い事に最後は剥き出しのその人の個性が残るだけとなる。
宮本顕治不破哲三から韓徳銖佐藤勝巳ナベツネに至るまで本当に人それぞれだ。結局人は愚かな猿がちょっとだけ悪知恵を付けただけの存在なのかも知れないと思う次第である。だって余りにも愚かなんですもの、この人たち。そんな気分である(あっ、佐藤勝巳は立派な愚か者ですよ!自己を見つめる意志がある人間はいいのです)。
ところでなぜいきなり現代日本、それも共産主義に関心が湧いたのかというと、私は圧倒的に貧乏人というカテゴリに属する人間でありおまけに体を壊して先日入院したという、現時点では「弱者」に分類される種族なのだ。正直共産主義社会がその理念通りに進展すれば、彼らの唱える理念の恩恵を最も受ける部類の人間である。
そんなわけでもし日本が共産主義社会だったらどんな生活を営んでいるのだろうかと考えた次第だが、こんな連中が政権を握っていたら今より悲惨な生活を強いられるしかなかったと断定せざるを得ないのが結論である。55年体制が崩れた時祭り上げられた政党が共産ではなく日本社会党だった事はある意味良かった。日本社会党は真の意味でバカの集まりで何の政治活動も出来ないアホ政党だったから、誰もがNOを突き付け民意により叩き潰す事が出来た。共産党だったら中途半端にブラックな社会が実現、誕生していてしまっただろう。
やっぱり現状打開にはこの資本主義社会の中で、地道に努力していくしかないという事だろう。
嗚呼、それも厳しい話である。もう少し楽にOVER出来る方策があればいいなあというのが本音だ。私は決して強い人間ではない。
ぽちゃさんには思想も理念もない。ただ愛らしくそこに存在するだけである。だからこそ私は昔より、益々ぽちゃさんが大好きになって来たのだろうか。
しかし現実から逃げる手段としてしかぽちゃさんを捉えられないような情けない男になってはいけないという矜持もある。
思想は思想、ぽちゃさんはぽちゃさん。難しく考えないで真面目に働いていけばいいのだろうか。答えは見えない。
だが頭でっかちになってはいけないという思いもある。私は小田実にはなりたくない、と、ここまではっきりと他人の人生に拒否の意思を示した以上、それぐらいは主張を貫きたいと考える。
ぽちゃさんも手に入れる。人生も真摯に生きる。いやはや、口で言うのは本当に簡単だ。小田実の気持ちが少しわかった気もする。だからこそ、口だけではいけないと自戒せねばなるまい。
もう少しストレートに生きて行く事。
小田実が教えてくれたのだ。あんたの生き方は、少し、嫌だ。

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