甘い男
先日は見事に皆既日食を見損ねた私である。車で外出していたというのに...町ゆくぽちゃさんは見逃さぬ私だが、どうもこの辺詰めが甘いようだ。大船軒の汁ぐらい甘い。飲み物で言うとフルーツポンチぐらいの甘さである。
今日も朝空模様を見て「大した雨にはならないだろう」との見通しでのんびり家を出た私だが甘かった。猛烈な豪雨が私とスクーターの行く手を阻み、見事にずぶ濡れになって会社に到達する羽目となったのだ。帰り道でも「小雨だな、よし、ちょっと近所ブックオフにでもよって帰るか」なんてのんびり立ち読みしていたら10分後、降りしきる大雨に帰路を阻まれるわけになった次第である。
SWEET。どうも私は見通しが甘い。 「ちょっとぐらい嘘をついても誤魔化せるだろう」と軽く考えた事によって「いやボク、ステロイドなんて使用した事なんてありませんよ」とテレビ番組で発言してしまったがために、ハルク・ホーガンはそれから20年近くたった今もって未だに一部のファンに「嘘吐き」と呼ばれてしまっている。もういい加減許してあげても良さそうなものだが...やはりこれはホーガンの判断の甘さが原因だろう。 最初に、薄くなった頭皮を床にこすりつけるまでの勢いで陳謝していればこうもヒステリックに叩かれずに済んだのだ。 私もブログなどでミスった場合必要以上に謝る事にしている。本当はそんな大した事と思っていなくても謝り倒せばだいたいの事はそれで終わる、これは実生活でもいざとなると使えるテクニックなので覚えておくといいだろう。逆に謝らないと決めたら徹底して謝らない。引いてはいけない。攻撃あるのみだ。人生はメリハリが大切だと言う事なのだろう。 そんな私なのだが、どうにもここの所星の王子様みたいな甘さである。気合いが入っていない感じだ。高杉正彦のファイトスタイルの如き生温さと言える。或いは横浜ベイスターズファンの皆様なら石川雄洋内野手が左投手のスライダーにクルリとバットを回転させ三振する姿を思い起こして貰えればいいだろう。「フニャリ」とか「ヘナッ」という擬音が似合うあのテイストである。 スウィートな男の優しさはぽちゃさんをメロメロにするには有効だが、人生という苦行の中では時として前進を妨げる業(カルマ)となる。アナゴを釣りに来たはずなのにサバが適当に釣れたからいいやと満足している休日のお父さんではないのだ。適当にWinnyを起動させて機密を流出させる公務員のような間抜けな男となってはいけない。 シャキッと戦う男の魅力がぽちゃさんの心も捉えるはずだ。 多少面倒臭さは感じるが男は戦ってなんぼの生物でもある。あまりスウィートネスではいていられない。 乙女の柔肌のみが男を癒すのだ。 クールかつダンディに、私たちは闘いのリングに挑み続けねばならぬのだ。 男とは難儀な生物である。道理でぽちゃさんは癒しのホームラン王であるはずなのだなあと、今更ながら気が付く私なのであった。
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