私はやらないけど新作FFのお話を
今ファイナルファンタジーXIII(FF13)が面白い。と言っても私はPS3を持ってないし、店頭デモですら触れた事もない。面白いのは2ちゃんねるをはじめとするネットにおける阿鼻叫喚ぶりである。
私は1997年のファイナルファンタジーVII(PS1)を最後に当シリーズをプレーしていないので内容に触れる事が出来ず完全傍観者と化しているわけだが、今回のこのFFXIII、発売初日に物凄い勢いで売れた反動からか、強烈なバッシングが巻き起こっているのだった。
しかしネットの意見は当てになる時もあれば、全く、全然、これっぽっちも役に立たない事も多い(ハウツーSEX本を読んで書かれている通り乳首を責めても全く反応してくれないぽちゃさんがいるが同じ事である)。 ネットは匿名性の高いジャンルなので声の大きい狂人の意見が全面的に押し出され、一般的な意見が埋もれてしまいがちな世界なのだ。乳が大きい女性は性格が多少おかしくても男にモテるが同じようなものである。 ドラクエ9発売前後に巻き起こったネガキャン騒動もこれまたやはり「同じ事」である。しかしこの時はまだ販売もされてない内からAmazon.comのレビューに星一つ(最低点)をつけまくるなど明らかに頭の悪すぎる方策に走るアンチが続出した事もあり、しかも口コミ効果から大ヒットしてしまった事により、煽動に失敗。思い切り「ネガキャンの失敗例」「アンチはバカが多い」として皆の記憶に残る結果となった。まあ私のように見事に煽動に踊らされしばらく買い控えしてしまい、後で悔やんだアホな消費者も存在するわけだが... ただ今回のFFの場合、最初から購買する意志もないし、FFに特に強い思い入れもない事から比較的冷静に事態を眺めていられるつもりの私である。 だいたいネットの場合強烈な信者と強烈なアンチが強烈に罵り合い、中間層が呆れて書き込まなくなるパターンが多いが、今回アンチの方が冷静かつ納得のいく具体的な書き込みが多く、中間層の人々もアンチ寄りな雰囲気である風に見えるのは気のせいだろうか。そして強烈な信者系の援護が少ないのであまりスレッドも荒れず、和気藹々と葬式スレが伸びまくっている印象だ。 通常のゲームソフトは好意的なファンがメインである「本スレ」が伸び、細々とアンチが「葬式会場」で文句を付けるパターンが多い。それでだいたいアンチの方が性格的に歪んでいるケースが多いから、そう言った連中が本スレに荒らしとして殴り込んで場がめちゃくちゃになるものだが、今回はまるで逆である。2ちゃんねるで全スレッド中ベスト5に入る勢いで葬式スレが進み(それも何故か朗らかに)、若干軋んだ空気のまま本スレが葬式スレの1/10ぐらいの速度で進むのだ。 もっともブログで「FF」と検索祖手調べてみると、それなりに、素直に楽しんでいるユーザーもいるようである。実際の所どうなのだろう。7:3で批判派が多いというところだろうか。 10年前、セガサターンのユーザーをやっていたのだけれど、出てくるゲーム出てくるゲームみんな当たり前のようにアニヲタ仕様になってしまってゲンナリして結局ゲーマーを辞めてしまった記憶が蘇る。確かにサクラ大戦もラングリッサーもシルエットミラージュもグランディアも面白かったが、殆ど全部アニメ路線とか、その頃既に成人を過ぎていた私には正直きつかった。その頃会社の先輩から借りたプレステでプレーしたFFVIIはそれまでの家庭用ゲーム界に存在しない美しい3Dポリゴングラフィックで魅了して、衝撃を与えてくれたものだった。ぶっちゃけ未来をヘルペス、いや感じた。 アニメばかりのセガサターンが勝てるわけがないと痛感した作品だった(アニオタの常識がたくさん詰まったゲームの数々は、セガサターンそのものの世界を狭めていった)。 しかしそれ以上に練り込まれたシステムの妙こそがFFの強みだと思っていたのだが、時を経て、私が知らぬうちにFFは、映画を模倣した物語作りの素人による耽美CGゲームが売りなだけの作品に堕ちてしまったのだろうか。 元々FFシリーズは良くも悪くも中二病的な破綻したシナリオが特長だった。映像が華麗になって映画に近付けば近付く程人形の無表情さや嘘臭さが増していく。だが路線に修正もかけられることなく殆ど全ての予算がグラフィック中心に集中され、システムもストーリーも先にまず映像ありきの世界観に嵌っていってしまった事は想像に難くない。アニメの海に沈んだセガサターン同様、FFもFFのファンにしか届かないFFの海に体を沈めてしまったのだろうか。だがFFのブランドは尋常ではない。この一週間で150万本が流通してしまった。普通のソフトはつまらなければ売れないが、FFは売れてしまった。 まあ、私はプレーしていない人間なので語る資格もろくすっぽ持っていない。内容の善し悪しを突っ込める立場にはない。 それでもこのぐらいは書いても良いだろう。 「映画はもう諦めろよ。FFじゃ無理だから。なっ?」 はっきり言ってムービー幻想に毒されて以降のFFには輝きを感じない。ダイエットしているぽちゃさんみたいだ。自分の魅力がわかっていない。自身が最高峰クラスのRPGでありながら、何故映画を目指すのか。お笑い芸人が一番似合っているのにお笑い芸人と呼ばれたくなかった片岡鶴太郎みたいだ。 これだけの大作がクソゲーの誹りを受けながら150万人にプレーされるなんて生き恥をさらすなどと...勿体ないなあと感じる次第である。勝手ながら。 まあ一秒足りともプレーしてない私が書いても説得力ZEROなんですけどね、私の場合!
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