勝利者のアナタ、もといソナタ
目が覚めて枕元の携帯のワンセグを起動したらアナウンサーが「ロスタイム4分を経過しました!」と興奮気味に叫んでいるのである。そのまま15秒ぐらい画面を見ていたら「やった!決勝トーナメント進出!」と大絶叫したのだった。私の日本対デンマーク戦はこうしてあっという間に終わった。
戦前は日本代表が予選を勝ち抜けると全く思っていなかったのである意味困った気分なのである。ブログでも徹底的に岡ちゃんを貶してきたし、2ちゃんねるでも日本代表板に「勝てるわけねーだろハハハ」とか書いてきたのだ。それがお見事な決勝トーナメント進出である。しかもハイライト&再放送で見たところデンマーク戦は試合内容自体も実にいい。なんか強豪国みたいなのである。
2ちゃんをはじめとするネット上でもあちこちで岡田JAPANに対して「ごめんなさい」が連呼されていたのだった。私も勿論同じである。悔しいが仕方がない、だって日本代表は実力で次ステージに歩を進めたのですもの。 韓国が大好きで日本代表を貶めるしか商売の手段がない杉山茂樹でもあるまいし、こう言う時は素直に平伏すのが賢い大人の処世術である。先日も同じ事を書いたが、勝てば官軍である。勝利は重要だ。 今大会、フランス代表で世紀の愚将なる通り名を貰ってしまったレイモン・ドメネク監督だって、昔から「無能なのではないか?」と囁かれつつも四年前のドイツ大会では準優勝に輝いたから続投が決まったのだ。ドメネクの指揮で勝った大会ではないと言われているが、そんな事を言っても前回大会でドメネク監督率いるフランスが決勝まで進んだ事実は変えられない。 それでも結局ドメネクの場合やはりどうも優秀とは言えない監督だったので四年後の今回馬脚を現してしまったわけだが、今回馬脚を現そうがなんだろうが四年前は勝ち進んだ。だから契約延長を勝ち取ったのだ。 岡田監督の四年後の評価がどうなっているかは知らないが、答えは一つである。今大会岡田JAPANは周囲の予想を覆し決勝トーナメントに進出を果たした。はっきり言ってここで終わってしまったとしても、もう十分な成果である。 世界の釜本も素直にシャッポを脱ぎ自らのブログで「見くびっていました。ご免なさい」と頭を下げた。セルジオ越後も「勝ったから良いのだ」なんて感じの身もフタもない真実を語っている。 女の子の体躯も大きければそれでいい。理屈抜きの真実だ。絶対に曲げられない現実がそこにはある。 だがそれにしてもあんなメガネの最後の最後まで戦術を定められなかったオッサンに負けを認めるのは悔しいが仕方がない。 今この期に及んでも「オシムの方が良かった」と思う私だが、それはただの詮無い願望である。はじめの一歩で言えば理屈詰めのアウトボクシングで攻め立てたもののデンプシーロール百連発を食らって無残に朽ち果てた無名ボクサーみたいなものだ。 私はその辺素直である。逆に納得がいかないと会社の人間に平気で悪態を吐くなど、素直というか子供でもある。でも仕方ないじゃない、ただの伝言・伝達係の分際で自分を命令発信者と勘違いしているかのように振る舞う馬鹿なうんこ社員に従う必要なんて全然ない。ちょっぴり論争した後私の携帯に「なんだその態度は、この野郎」と言うメッセージを入れてきた社員の部署に電話を掛けて「誰だおめーは、名前を言えこの野郎」と凄んだ今日の私なのだった。またこの男が自分から喧嘩を吹っ掛けてきたくせに抗議の電話を掛けると切って逃げるのである。卑怯者め。そんなわけで私が四回ぐらい連続で電話を掛けて「誰だおめーは、名前を名乗れこの野郎」と繰り返したところで仕方がない。 不毛だ。不毛過ぎるチンピラの会話だ。終わってから後悔する三十代後半のおっさんなる私なのだった。 どうしてこう私は短気なのだろうか?真面目な話反省する次第である。まあ、謝るつもりは毛頭ないけど(奴の暴言も出るとこ出た時のために録音して残している次第である。覚悟しとけ)。 と、そんなわけで話が何か嫌な方向にゴゴゴと逸れたが、要するに日本代表はオランダにこそ敗れたがカメルーンに辛勝しデンマークに快勝し、見事に結果を残したのだった。出た結果にケチをつけて駄々を捏ねていても仕方がないという話である。乳首では感じない女性に「いや乳首は気持ちいいんだって」としつこく胸責めを続けるくらい愚かだ。うなじや耳たぶの方が感じると訴えているのならば、素直に従うが吉ではなかろうか。 iPhone 4が微妙にバグや不具合が多くても売れたもん勝ちである事実と同じである。ここ数日同じ事を書いているが敢えて繰り返そう。勝者は真実であり、真実は勝者のものになる。全く頭に来る話だがそういうものだ。いつまでも「あんないい加減なチーム作りが良いわけがないんだ。岡田ジャパンは間違っている!」と訴えても実際勝ち抜いてしまったのだからどうしようもない。 それでも尚かつ反岡田路線を進むなら、言葉と理屈を駆使して隙のない理論を構築するしかない。 私はそこまでサッカーに詳しいわけでも情熱を懸けているわけでもないからワールドカップ日本代表については「済みませんでしたワハハ」、パットマンX風に言えば「諸君済まない、わっはっはっは」懐かしの高田延彦AA風に言うと「アーハハ」と開き直って誤魔化すしかない心境である。 Twitterでも岡田監督に頭を垂れるための「#okachan_sorry(ごめんね岡ちゃん)」なる謝罪用ハッシュタグが登場しているという。 踊る阿呆に見る阿呆。 同じ阿呆なら踊らにゃ損損なんである。せっかくワールドカップでいいところまで言っているのだから素直に応援するのが良策だろう。 杉山茂樹も意地を張らずに素直に謝ってワールドカップを楽しめばいいのである。まあ、自分に「サッカー番長」なんて痛いあだ名を付けて悦に入っているような人間にそんな事が出来るかどうかは不明だが。 ぽちゃさんも勝ってこそのぽちゃさんである。 乳がデカイ、誰よりも愛されている、誰よりも愛している、お腹がぷよぷよして温かい。 勝利の形は様々で、一様ではない。 岡ちゃんだって戦ってもぎ取ったのだ。君にも可能性は満ちており、それは勝利の道へ通じているはずだ。
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