天晴れ本部のお偉いさん
先日研修に行ったら部長がキャラを変えていたのである。何か妙に明るく、そしてやけに馴れ馴れしい男に変貌していたのだ。私はこの男に「業務中に笑いは要らない。なあなあになっている」と注意を受けた経験があるが、馴れ馴れしいのを通り越して気持ちの悪いジジイになっていた。
ぽちゃさんが明るく楽しそうにしているのは素敵だ。私も力が湧く。女の子の明るさは勇気かつ力だ。これは本当の事なので世のぽちゃさんはよく覚えて頂ければよいだろう。別に普段からニコニコしていなくても良い。いざという時、ここぞという時の女の子の明るい笑顔は、世の男どものブレイブハートに火を灯す。しかし今回の会社の上司は男である。はっきり言って一銭の価値もない。ゴミだ。
何故今回部長が脂ぎった笑顔でニヤニヤ研修講師に当たっていたかというと、理由は研修場の後ろに更に上司の役員が座って見ていたからである。この役員さんは昔から「元気と挨拶だけが俺の取り柄だ!」と宣言していたおっさんで、ブレがない。関連会社から出向して来た人である。我が社ではお客様に対するサービス心の無さが前々から問題になっていたので、赴任以来率先して社内の雰囲気を変えるために声を出し明るく元気に業務をこなしている。そんな人が後ろに控えているので部長も出来もしない明るいキャラを演じ続けていたのだった(居なければ当然やっていない)。 だが無理なのである。身長158センチ体重0.095トンバスト115センチHカップ26歳の人妻ぽちゃさんにフルマラソンを三時間以内で走り抜けと命令しても絶対走破出来ないように、元々偉そうにしていた五十代男が今から性格を変える事など出来っこないのだ。そして親会社や上司だけに媚び諂ってきた人間なので、無理なく明るい態度を取る事も出来ていない。「挨拶は重要だぞ」と、前に私に会った時は仏頂面だった男が全く逆の事を言っている。お前は出来ないのかも知れないがここにいる社員全員がお前以下だとでも思っているのか?お前なんかに教わる事なんか1ミリ足りともないんじゃないんですか?と問い詰めたい気分である。 だいたい客商売の基本が全くわかっていない。うちの会社は社長もそうなのだが、彼もお客様の事を「お客さん」と呼ぶ。 「お客さんは本当に大事なんだ。しかしどうも我が社の社員はこれが今一つ浸透していない」 そこまで言うならまず最初にお前から「お客様」と呼べや。友達感覚が売りなぽっちゃりデリヘル嬢ならそれでもいいかも知れないが、普通の会社で正式な文書や通達でも「お客さん」と書く神経が私にはわからない。 みっともないから自分が出来ねえ事を他人に強要するんじゃねえよ。と言いたいところである。「お前なんかに教わる事は何もねえよ」と言う私のテレパシーは伝わっただろうか。 如何に明るくして見せようが元々根が暗い男なので、口調は明るいが言う事はねちっこく下らない。 「以前この件についての通達が前に流れていたはずだが、見ていないのかね?そこの誰々君、言ってみたまえ。何?わからない。仕方がないなあ。去年の十月に清掃管理の事案についての要項を載せていたでしょうが?ニヤニヤ」 こんな事をネチネチと馬鹿みたいに笑いながら口にしているわけだ。気色悪い。だいたいそのクイズみたいな訊き方は止めろ。読んだ事があってもわざと遠回しに言うのである。答えられるはずがない。そうやって「言われればわかるようだが、しかし言わるまでわからないというのが情けない。答えられないのは勉強が足りないからだ」と言うレッテルを貼り、「だから我々本部がお前たちを管理しているのだ」と言う意識を部下に埋め込むのである。お前は間抜けな新興宗教の司祭か何かか。その手に乗るかこの野郎、なのだ。 私はこの男が心から嫌いな上に色々とネタはあるので今度senngoku38みたいに親会社に告発してみたら面白いなあとか考えている。自分の会社に、ではなく親会社への告発、というのはかなり有効で、最も幹部社員が恐れている事態である。特に我が社の場合はそうなのだが、長くなる上に私が誰かバレちゃう気もするので何故そうなのか敢えて具体的には書かない。それに結構面倒臭いし。とにかく有効だという事だけ頭に入れて頂ければよろしいだろう。 「お前も相当暗いな、もっと有意義な事で頑張れよ」と思われる方々もおられようが、人間の心がわからない上司程人類世界で鬱陶しいものはない。私の有意義な未来のために、この男にはご退場願いたく思う次第である。 私の有意義な未来とは当然太いぽちゃさんと楽しく幸せに暮らす日々である。従ってこの夢を邪魔する人間は許さない。日常の糧である仕事でいかにも東アジア的なひん曲がった儒教的なご機嫌取りを上役や本部の人間のために行うなんて馬鹿馬鹿しくてやってられない。 オウ、思うがままに動いて欲しかったら今の仕事量のままで給料を三倍にしやがれ。そしたら全く文句言わないで犬みたいに媚び諂っても良いですよ。そう訴えたいところである。 うん、三倍ならそれでもいいな。ええ。そうなったら悪口もやめるよ、ボク!
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