酒の季節
クリスマス、忘年会、新年会と飲酒の季節真っ盛りだ。私のように毎年毎年正月夏休みゴールデンウィーク関係なくシフト出勤している人間にはあまり関わりのない話でもあるが、世間の皆様方はそれなりに楽しんでおられるようだ。
ここで気をつけねばならないのは酒の飲み過ぎによるお痛(オイタ)であろう。顔面を破壊された市川海老蔵の例を見るまでもなく、大概酒飲みは迷惑な存在であり、社会の害悪である。本人だけがのぼせ上がって周囲が迷惑を感じていればロクでもない結果になるのは当然の帰結である。
そんなわけで飲酒運転して人を撥ね逃走し、結局近所の通報で警察に逮捕されるような下らない人間にならないように、酒には溺れず、注意して、楽しいお酒を嗜んで貰いたいものだ。(*)ぽちゃさんだってベロベロに酔い潰れて何が何だか分からなくなってしまっている男より、火照った体を優しい会話で包んでくれるクールでスマートなお酒の席を演出出来る男の方に惚れるに決まっている。 しかし現実は厳しい、若い時はそうでもなくても、だいたい初老ぐらいになって最初にボケはじめるのは男女問わず酒飲みからである。体が衰えているのに若い時分と同じペースで飲むから毎回酒に負ける飲み方になってしまい、続けている内にアル中路線を突き進んでいってしまうという塩梅だ。若い頃からメロメロに酔っ払ってわけわかんなくなっている人は最早論外だが、若い時酒に強かった奴程厄介なのである。 若い頃異性にモテる人間は年を取ってからも異性受けが良いものだが、酒飲みはそうでもない。私は正直言って上手く年を取る事に成功した酒飲みを見た経験が今までに殆どない。だいたいゴミみたいに飲み潰れてボロ雑巾のように転がっている変な老人になってしまう。そうでない人間もいるにはいる。いないとは言わない。しかしそれは少数派だ。私は大酒飲みを信用していない人種でもある。 勿論酒には酒の効能もある。アルコールはカロリーが高い。特に焼酎や日本酒は高い。また、ビールはお酒としてはカロリーが低いが、慣れるとグビグビ呑みやすく、結果的に多量のカロリー摂取を可能とする。そしてお酒は料理やつまみを美味しくさせる。ぽちゃさんを効率よく生産させるには有効な存在だ。それに、酔わせてホテルに連れ込むという技も使える。 だが多くの場合において酒は人間関係を破壊させる。酒で繋がる人間関係などは疑って掛かった方が良い。「酒も飲めない奴とは心が通じ合えない」と語る人種も居るが、それは所詮酒を通じてでしか芽生えもしない薄っぺらな友情やメンタリティしか持ち合わせぬ小さな真実に過ぎない。ただ単に「楽しいから酒を飲む」と答える方が余程まともで健全だ。 酒は楽しく、程々に。 君が二十、三十、四十になっても周囲と群れて大騒ぎしていなければ自我も保っていられないような幼い心の持ち主であるならば仕方がないが、もう少しクールでナイスな好紳士でなければぽちゃさんのハート一つGETするのは難しい。 酒は楽しく、程々に。さすれば未来も好転しよう。
(*)-と、偉そうに語っている私も一度だけ飲酒後検問に引っかかって脂汗を流した経験がある。開き直って「ハー」とやったが何故かセーフだった。反省したい。
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