君も飛べるはずだ
四十年以上の歴史を有する骨董品的プログレッシブロックバンド、YESのファンを始めてからそろそろ四半世紀経つが、2001年以降、つまり十年、新作が発売されない状況が続いていたので追っかけが面倒臭くなってチェックを半年程怠っていたら、何と先月最新作「FLY FROM HERE(フライ・フロム・ヒア)」が販売されていたのだ。レビューブログ(こわれもの)を開設しているまでのYESヲタとしては、穴があったら入りたい気分である。
近所の幼なじみが知らない間に身長155センチ体重92キロバスト136センチLカップの爆肉OLになっていたようなものである。「いつの間にそんな事にッ!?」という感じだ。時々こういう事がある。昔サッカー日本代表が最終予選最終戦ロスタイムで失点しアメリカワールドカップを逃したあの日も私は徹夜麻雀中で、その後丸一日寝てしまったので二日程そんな悲劇が中東はカタールで起きていたとは知らずにいたものだ。まあサッカーがワールドカップに出場出来なかったぐらいなら私の人生に何の影響があるわけでもないが、知らない内に私のすぐ傍を数多のぽちゃさんが通り過ぎていったのかも知れないと思うと勿体ない。
皆様も知っての通り、人生とはチャンスがゴロゴロ転がってくるものではない。中には横浜ベイスターズの捕手、武山や細山田のように首脳陣が「これでもか」とばかりにチャンスを与えてくれているのに全く掴もうとしない困った野郎どもも存在するわけだが、あくまで例外だ。 チャンスは限られた瞬間にしか巡って来ない。 FINE MOMENT、君が大切なあのぽちゃさんを奪い取る為の機会はそう何度も訪れはしないと言う事だ。 「ぼくは『電話』しただけなんだ...朝...家から『コール』しただけなんだ... ぼくはただ待ってただけなんだ ねぼうしないで早く来る事を待ってただけなんだ」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 僅かなチャンスに賭け、そして勝つ。川尻早人の勇気に乾杯。我々も暇こいて鼻糞穿りながらポテトチップス囓りながらアニメ見て運命の出会いを待っていても仕方がないのだ。正にWE CAN FLY FROM HERE。こんな所で燻っていても麗しいぽちゃさんは手に入らないのだと強く認識しなければならない。 アンテナを高くして、忍び寄るチャンスに食らい付かねばなるまい。フジテレビを適当に流していれば韓流ヨイショは手には入るが、そんな簡単なものではない。若者よ、書を捨て町に出よと昔の人は言ったけれど、今の時代も事は同じだ。勿論ネットに齧り付いてぽちゃさんをGETするという方法もなくはないが、結局は実際に顔を合わせねば始まらない。 私たちは恵まれ過ぎていて、一期一会の精神を忘れてはいやしまいか。 世の中は不条理だ。顔も見たくない会社の上司はいつまでも横にいるのに、大切な人は中々面前に現れてはくれない。しかし、だからこそ邂逅の刹那を見極めなければならない。 その隠された布きれの下にはみ出んばかりの肉塊があるかも知れない。 その乳を手に入れるのは、君自身の情熱の行方にある。
2011年8月3日現在、YESブログ「こわれもの」でレビューするべく聞き込み中
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